子どもOSとデザインイノベーション

キッズデザインシンポジウム2013に参加してきました!!

NPO法人キッズデザイン協議会「こどもOS研究会」が主催です。
そもそも「キッズデザイン」って何?というところですが、

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気をつけなくてはいけないのは、子どもデザイン、子どものためのデザイン設計ということではなく、大人も楽しめるということ。そして安全・安心を過剰に求めすぎてガチガチにしてしまわないこと。つまり「遊び」がポイントなんですね。

また、「こどもOS」って何?ということでですが、子どものたち特有な思考から発現する動作や行動のことで、名前の通りその基本ソフトであり、そこを共通言語として体系化し、デザインの際に、そのソフトに様々なおとなのもつアプリケーションをインストールしていくんです。

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僕は、残念ながら、途中からの参加だったのですが、京都造形芸術大学の教授であり「行為のデザイン」のムラタ・チアキさんのお話には間に合いました。竹村教授とも同じく、ものすごい偶然の出会いです!!
日本は、まだまだ楽しくて、わかりやすい展示というのがないよねという話しや、初等教育への「でざいん」授業の提言。

現在の教育は、Skillばかりが問題になる。Willを伸ばしていないということ。そこにう「でざいん」という考え方を取り入れることで、すべての科目を横断的につなぐことができ、デザイン思考のサイクルを身につけ、デザインマインドの人材創出するということ。ダブルメジャー教育などなど、本当に示唆に富む内容でした。

僕が何より目から鱗だったのが、
行為の理論化とシグニファイアとアフォーダンス ⇒ ガイドライン・発想カード ⇒キッズデザイン(デザインイノベーション)
という図式。
僕もコミュニケーション・デザインという言葉に捕われるのではなく、しっかりと理論化が必要であり、もっと先人達のデザイン理論を整理しなければということを実感しました。でも、デザイン思考の基本は同じなんだけどね。

来たる2013年3月23日(土)と30日(土)ATC内大阪デザイン振興センターでSOCIAL DESIGN CONFERENCE 2013が開催されます。すでに2月は東京で開催され、あの竹村教授もパネリストして参加してました。行きたかったな〜。
「2033年の日本を描くグランドデザイン」を描き、発信し、ムーブメントから行動へつなげていこうというもの。こちらも参加予定です!!


AMN全国ブロガーツアー in 大阪 に参加!

3月1日に大阪(本町)ブロガーツアーに参加してきました。主催AMNさんは、今年をブログ10周年と位置づけ、もっとブロガーの人たちにプラスなるイベントを開催していこうということで、大阪での初開催だったんです。

 当日のプログラムは・・・

  1. 参加者自己紹介
  2. ライトニングトーク
  3. ブログの運用等(コグレさん)
  4. パネルトーク (コグレさん、増永さん、AMN中山さん)
勢いにまかせて、全く面識のないところに飛び込んだので、挙動不審でドキドキの浮つき加減は半端ないという状態でした。
しかも1人3分間のライトニングトークにも挑戦したのだから、もう本当に自分を褒めてやりたいです。嬉しかったのは、ブロガーの皆さんは本当に温かい人が多いんです。ありがとうございます。


 「Blogは文化である。」

きました!なんて何のエビデンスももたずに話しをしているんだと。つかみからつまずきながらも、【三世代が「つなぎ」「つながる」子育てデザインとストーリー】というテーマでプレゼン。自分のなかの構想&イメージを話していたので、今思えば、もっと事例紹介的な内容にすればよかった・・・。


 「ネタを探して、誰かに伝えたい」

これはコグレさんのことばです。そうなんです。ブログやる上で、このモチベーションがポイント。増永さん曰く、「ブログをやっていると、知り合いや友人が増える」ということ。これもとても重要な点ですよね。ブログを通じて全く知らない人とつながる、誰かとつながっているという心の深度を広げることがブログはできるんです。もちろんネガティブコメントもあったりで、そんな時はただ凹むそうですが、「伝える」ことで、反響や共感が連鎖していく、自分のライフログであり、さらに人生やコミュニケーションのホームグランド(場)としてブログは機能しているのです。

参加ブロガーさんのブログを拝見するだけでも書き方や着眼点など勉強になります。
今回の記事は、少しいろいろと参考にして書いてみました。画像も工夫したいです。
本当にありがとうございました!!





日本はブロードバンド大国にも関わらず、ICTの利活用が遅れている国。ICTの利活用をどう進めていくのかは今後の課題となる。

それは単なる効率化というだけの問題ではない。

家族や親類といった血縁や地縁のつながりだけでなく、地域の新しい縁や絆を生み出すことができるからだ。

では、例えばどのような構想が考えられるのか?

遠隔医療、病院に行かなくても診察を受け、処方箋も受け取れるサポート。これをさらに発展させれば、同じ病気で悩みをかかえている人たち同士がネットワーク上でコミュニティを築き、ICT上でお互いの悩みを共有でき、その知恵や励まし合うことができる。人は共通の課題をもつ人と同士何故か妙に共感してしまうことが誰でも実感としてもっているはずだ。また同じ悩みをもつ人が別の人にとって自らの経験からその解決策を提示することだってできる。もちろん全て人に依りかかるということではないが、家族以外の自立的な第3のつながりとしてICTは築くことができる。


次の生活文化としてICTをとらまえることも必要ではないか?


ベーシックインカムを考える

「ブラジルNPOの貧困削減への挑戦小さな村で始まったベーシックインカム」という同志社大学の新町キャンパスで開催された講演会に参加しました。

ブラジルのNPO、ヘ・シビタス市民活性化研究所の事例紹介と、大学生の実験報告及び全体討論会です。

ベーシックインカムについてご存知ですか?

直訳すれば「基礎的な所得」のこと。国がすべての人に無条件で一定の額を支給する制度のことです。失業手当の給付とか住宅手当の給付でイメージしやすいと思います。この制度には、ある一定の条件があります。ベーシックインカムは、国が税金等で集めたお金の一部を、"すべての人"に"一律"で"再分配"する仕組みです。

その仕組みを草の根で行っているのが、NPOのヘ・シビタスです。

ブラジルでは、2004年に「市民ベーシック・インカム法」が成立しています。しかし税制改革の問題から、完全実施には見通しはたっておらず、市でも支給には至ってはいないが条例制定はされているという状態だそうです。NPOでは、寄附によって資金を集め、農村コミュニティで給付を行っています。

非常に興味深いのは、NPOはただお金を配っているのではないということ。車でコミュニティを巡回し、本やおもちゃを積んで子ども達に無料で貸し出しているということ。ブラジルのパウロ・フレイレの思想が受け継がれているんですね。設立者の一人、ペレイラ氏は環境問題のNPOで働いていて、貧困問題の解決なしには、環境問題の根本的な解決にならないということでベーシックインカムの取り組みを始めたそうです。しかし、農村に貨幣経済による都市の生活文化をもってきてもエネルギー、ゴミ問題といった新たな環境問題を引き起こしかねないということ。

農村というコミュニティで果たしてベーシックインカムという社会保障の理念がどこまで有効なのか考えてしまう一日でした。もちろんこれは、現状のグローバル社会のなかで生じる途上国での様々な課題と共通するのでしょう。


NPO法人和の学校主催の日本文化そもそもに参加してきました。

雨にも関わらずたくさんの受講生が堀川三条東入るの京町家連携キャンパスに集っています。

「祈りと文化」をテーマとした連続講座。文科省の「文化芸術都市京都の文化遺産の保存・活性化を支える人材育成プログラムの開発・実施」事業として京都工芸繊維大学とのコラボで実現した講座だそうです。

日本文化を考える上で、信仰や思想的は不可分な要素。心や身体を耕して豊かにするのが文化であるから、そこには明確な哲学や思考が必ずあります。ある意味それを日本人が日本の生活の中で具現化していくのが日本文化であるともいえます。その根本について学ぼうと参加しました。

今日は3回目「禅と日本文化」について、松雲寺住職であり花園大学教授でもある安永祖堂さんによる講義です。

まず、「罪」について「crime」と「sin」の違いから、西洋と東洋の世界観としての被造物感情と被産者感情について映画を話題にしながらとても親しみやすく話をされ、仏教を元にする禅宗においても、日本では神道の影響が非常に強く禅の歴史、「空」と「無」についてなど本当に興味深い内容でした。

仏教発祥の地インドから中国へ伝わってきたことを広めるには、その記録された仏典等をその国の言葉にどう翻訳するかが問題になります。中国においても、音から文字を当てたり(音写)意味から表したり(意訳)とあるそうで、表音文字と表意文字ということばの成り立ちは共通なんだなということを実感しました。

語義や語源からその先代の思いや歴史を学ぶことができる、そして「漢字」や「かな文字」からコミュニケーションは広がることを知ることができたことも大きな収穫でした。

その後、10分間の座禅体験のあとは、上賀茂の長久堂の京名菓「きぬた」とお茶をいただきながら講師の方と受講生とのほっこりと歓談の時間を過ごしました。

次世代の文化資源として考える

今日は、京都工芸繊維大学で開催されている「EC2010」(エンターテインメントコンピューティング2010)に行きました。

小雨がぱらぱらと降っていましたが、情報処理学会の会員としてEC研究会にも参加しているため非常に楽しみにやってきました。

コミュニケーションを考える上でも遊びというのはとても大事。技術を習得するのに機械的な反復は必要になりますが、それが単に苦痛になるようでは継続しません。特に主体的な学びにおいて試行錯誤することを楽しめるということは、挑戦することを恐れないようになるだけでなく、新しい発想や想像・創造力を育む上でとても大切なのです。媒介(メディア)を通して、課題→探究→実践というサイクルを回していきながら、自身とコミュニケーションしながら取り組んでいけるのです。でもこの辺がコミュニケーションが自己完結してしまうと批判の対象になるのでしょうね。

デモ展示会場では、学生によるインターフェイスデザインから情報処理技術を様々なアイディアで遊びの要素を取り入れて試作品をつくりあげていました。どれもこれもおもしろく刺激的なものばかりです。

特に興味深かったのは、「BENTO project」と「エスパードミノ」と「くま君の家庭大冒険」。

「BENTO project」

毎日4人が写真を撮影し、一つの箱にその写真が収まるというもの。365日撮影したものがを一つの本として制作もされており、まったく別々の場所や時間で撮っているにもかかわらず、4つの写真が1枚に配置されると不思議なつながりを感じてしまいます。

「エスパードミノ」

これは、直接な接触なしで、あらかじめ指定された順番にブロックが倒れていくというもの。離れていても無線で繋がっているのですが、ドミノという時空的なつながりをあえて断絶させているというのがとてもおもしろいです。

「くま君の大冒険」

あのレゴのマインドストームを活用して作成したリモコン式のロボット。教育機関でないとその教材を使用することはできないそうのですが、これは大人もハマりますね。


生活の中にコミュニケーションツールとしてPCやロボットが活用される日も少しずつ近づいているのでしょうね。もちろんまだまだ課題は多いですが。


京の歳時記と文様講座に参加(秋・冬)

今日は、四条京町家に行き、京の歳時記と文様講座に参加してきました。
講師の方は、普段着物をつくられている職人さん。
日本の文化は、カタチだけ残り、その意味や内容がしっかり伝承されて
いないということから、次世代にどのように日本文化のすばらしさを伝えて
いくのかを考え取り組む。文様検定という検定試験をきっかけにもっと文化に
関心をもってもらいたいということで今回の講座も企画されているそうです。
テーマは、秋と冬、日本文化の歴史から、節句や行事の興りについて幅広い
お話を聞くことができました。

例えば、お月見、これはそもそもは宮廷での里芋の収穫祭。それが江戸時代に
なり町人文化の盛り上がりとともに現在のようなかたちになったそうです。
十三夜や十五夜に月を見る、つまり望月(満月)もちつくから餅という由来
もあるのでおもしろいです。

紅葉(もみじ)ということばも、染色の際に白水に色ついて変化していくのを
「もみず」から「もみじ」と言われるようになったという話もありました。

日本人は農耕ととても関係が深い。そしてその季節の節目に自然に感謝する
儀式を必ず行っていたんですね。つまりは自然=食=生でもありますし。
何より、四季を通じて自然の恵みに感謝し、自然から学び、共生していく
ということをとても大事してきたのです。
そのことを繊細かつ端的に表現・デザインしているのが、文様であり家紋なの
でしょう。

自然との会話が、コミュニケーションの始まりとも言えますね。

講義後の休憩時間には、秋らしくもみじの煎餅と栗の和菓子を楽しみ、
その後、他の参加者と一緒に、文様や家紋のカルタ遊びで実際にカタチに
触れながら意味を知るという遊びと学びが融合された内容でした。