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高度海外人財活用セミナー2013に参加

「高度海外人財活用セミナー2013」に参加してきました!!

このセミナーは、近畿経済産業局「近畿地区高度海外人財活用プロジェクト」が主催で、外国人留学生やグローバル人材育成のための具体的な事例紹介や情報交換の場です。

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結論として、現在の日本の立ち位置、つまりグローバル社会なかの日本、少子高齢化と人口の減少という現状を考えたときに、経営者側の目線となりますが、留学生という人財をもっと活用していこうよということです。企業としては優秀な人材にどんどん出会いたいし、異文化の人たちが入ることによる企業の活性化やイノベーションが生まれるのを期待しているのですね。

もちろん僕たち日本人のなかでも、グローバルに活躍できる人材の育成が必要です。しかし、日本の現状はというと・・・まず英語力。日本のTOEFLスコアは、163か国中135位。アジア内でも27位という国際的に見ても低いのです。その試験を受験する人自体が稀なイメージがありますよね。それでもこの順位なんです。
そして、日本から海外への留学数も減少傾向。中国は10年間で3倍にも増えています。まあここに関しては、このご時世「留学」に対する「目的」がはっきりしてこないのというのもあるのでしょうね。驚きなのは、世界の有力大学に比べて、日本の大学の外国人教員比率が低いこと。知の学府がこのような現状では確かに日本のグローバル人材の育成は困難でしょう。

質疑応答の時間に、ある大学のキャリアセンターの方も問いかけていましたが、日本の大学生と外国人留学生との間には、いろいろな意味での「ズレ」は大きいということ。つまり同じ課題について取り組んだときに、必ずコンフリクト(衝突)が生じるそうです。ではそのコンフリクトがなぜ生まれるのでしょうか?僕自身がまだエビデンスとしてはありませんが、恐らく、今までの家庭や生活環境含めての「教育」のバックグラウンドの違い、そして多様な文化のなかで意見をまとめあげていく経験が少ないからだと考えています。このようなプロセスを経験するということは、大学生にとって成長にもつながるので、そのような場が必要だということです。

僕が気になるのが、留学生は、日本企業に就職してどのような生活をしているのか?見知らぬ土地へ引っ越すだけでも、とても多くの困難や孤独感がありますよね。それに加えてさらに、国も文化も違う人が、まったく見ず知らずの生活圏で暮らすというのは、本当にものすごいストレスがあると思います。その辺りをフォローしてくれているNPOもあるかと思いますが。異文化でのコンフリクトを回避するコミュニケーション。そしてよりグローバルなコラボレーションを創出するコミュニケーションや場とは何か。今後も探究していきたいと思います。



ベーシックインカムを考える

「ブラジルNPOの貧困削減への挑戦小さな村で始まったベーシックインカム」という同志社大学の新町キャンパスで開催された講演会に参加しました。

ブラジルのNPO、ヘ・シビタス市民活性化研究所の事例紹介と、大学生の実験報告及び全体討論会です。

ベーシックインカムについてご存知ですか?

直訳すれば「基礎的な所得」のこと。国がすべての人に無条件で一定の額を支給する制度のことです。失業手当の給付とか住宅手当の給付でイメージしやすいと思います。この制度には、ある一定の条件があります。ベーシックインカムは、国が税金等で集めたお金の一部を、"すべての人"に"一律"で"再分配"する仕組みです。

その仕組みを草の根で行っているのが、NPOのヘ・シビタスです。

ブラジルでは、2004年に「市民ベーシック・インカム法」が成立しています。しかし税制改革の問題から、完全実施には見通しはたっておらず、市でも支給には至ってはいないが条例制定はされているという状態だそうです。NPOでは、寄附によって資金を集め、農村コミュニティで給付を行っています。

非常に興味深いのは、NPOはただお金を配っているのではないということ。車でコミュニティを巡回し、本やおもちゃを積んで子ども達に無料で貸し出しているということ。ブラジルのパウロ・フレイレの思想が受け継がれているんですね。設立者の一人、ペレイラ氏は環境問題のNPOで働いていて、貧困問題の解決なしには、環境問題の根本的な解決にならないということでベーシックインカムの取り組みを始めたそうです。しかし、農村に貨幣経済による都市の生活文化をもってきてもエネルギー、ゴミ問題といった新たな環境問題を引き起こしかねないということ。

農村というコミュニティで果たしてベーシックインカムという社会保障の理念がどこまで有効なのか考えてしまう一日でした。もちろんこれは、現状のグローバル社会のなかで生じる途上国での様々な課題と共通するのでしょう。


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